
2025年という1年は、あなたにとってどんな「言葉」と出会った1年だったでしょうか。
2024年12月から2025年11月までの1年間。当ブログ「だいだい書店」を通じて、本当に多くの物語が皆さまの元へと旅立っていきました。 ある時は、緻密に張り巡らされた伏線に息を呑み。 ある時は、人生のままならなさを描いた言葉に涙し。 またある時は、広大な宇宙や奇妙な地図の世界に、日常を忘れて没頭する。
今回のブログでは、この1年間に皆さまに最も愛された【年間売上ベスト12】を振り返ります。
ランクインしたのは、世界的なブームを巻き起こしたSF叙事詩から、滋味深い人生の機微を描いた物語、そして「そうきたか!」と唸らされる大胆なミステリーまで、まさに「だいだい書店」らしい、多種多様な輝きを放つ12冊です。
さらに、この素晴らしいラインナップの頂点として、私たちが今最も手渡したい一冊を【第1回だいだい書店大賞】としてお届けします。
読み終えたあと、日常の景色が少しだけ歪んで見えるような、あるいは明日への足取りが少しだけ軽くなるような。そんな運命の出会いが、このリストの中に待っています。
「それでは、2025年を彩った12冊の物語へ。ゆっくりと潜っていきましょう。」
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第1回”だいだい書店大賞”
12位:三体 / 劉 慈欣 (著)
想像力の地平線を、一気に宇宙の果てまで押し広げる。2025年も、この圧倒的な衝撃を超える体験はなかった。
物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。
数十年後。ナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体〈科学フロンティア〉への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象〈ゴースト・カウントダウン〉が襲う。そして汪淼が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは
11位:金環日蝕 / 阿部 暁子 (著)
重なり合う光と影。一瞬の静寂のなかで、隠されていた感情が露わになる。緻密に編み上げられた、心震える群像劇。
知人の老女がひったくりに遭う瞬間を目にした大学生の春風は、その場に居合わせた高校生の錬とともに咄嗟に犯人を追ったが、間一髪で取り逃がす。
犯人の落とし物に心当たりがあった春風は、ひとりで犯人捜しをしようとするが、錬に押し切られて二日間だけの探偵コンビを組むことに。
かくして大学で犯人の正体を突き止め、ここですべては終わるはずだったが――。
10位:ババヤガの夜 / 王谷晶 (著)
闇の中に浮かび上がる、強くて脆い魂の叫び。孤独を抱えた夜に、そっと隣に寄り添ってくれる一冊。
世界最高峰のミステリー文学賞
英国推理作家協会賞 ダガー賞 翻訳小説部門
受賞作世界が息を呑んだ最狂のシスター・バイオレンス・アクション!
ロサンゼルス・タイムズ「この夏読むべきミステリー5冊(2024年)」選出
デイリー・テレグラフ「 スリラー・オブ・ザ・イヤー」選出
「クライム・フィクション・ラバー」最優秀翻訳賞(編集者選)受賞
9位:さよならジャバウォック / 伊坂幸太郎 (著)
言葉が紡ぐ幻想の淵に、あなたを突き落とす。残酷で美しい、夢から醒めるのを拒みたくなるような物語。
結婚直後の妊娠と夫の転勤。その頃から夫は別人のように冷たくなった。彼からの暴言にも耐え、息子を育ててきたが、ついに暴力をふるわれた。そして今、自宅マンションの浴室で夫が倒れている。夫は死んだ、死んでいる。私が殺したのだ。もうそろそろ息子の翔が幼稚園から帰ってくるというのに……。
途方に暮れていたところ、2週間前に近所でばったり会った大学時代のサークルの後輩・桂凍朗が訪ねてきた。「量子さん、問題が起きていますよね? 中に入れてください」と。
8位:変な地図 / 雨穴 (著)
見慣れた世界が、角度を変えるだけでこれほど不穏に、面白く変わるなんて。知的好奇心の「盲点」を突く、驚きの一冊。
2015年、大学生の栗原は、意外な事実を知る。
彼の祖母が、正体不明の古地図を握りしめて、不審死を遂げたという。
その古地図には、7体の妖怪が描かれていた。
これはいったい何なのか。なぜ、祖母は死に際にこんなものを持っていたのか。
謎を探るため、栗原は旅に出る。そこに待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、潰れかけの民宿、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しい事実だった――。
7位:平場の月 / 朝倉 かすみ (著)
派手な奇跡はいらない。ただ、ありふれた日常を懸命に生きる大人たちの、痛くて愛おしい、最高の恋愛小説。
須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。
青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。50年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。
6位:成瀬は天下を取りにいく / 宮島未奈 (著)
2025年も、私たちは彼女に夢中だった。真っ直ぐすぎて少しおかしい、その「輝き」に何度も救われる。
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。閉店を間近に控える西武百貨店に毎日通い、ローカル番組の中継に映るといいだした。
さらに、お笑いコンビ・ゼゼカラでM-1に挑み、高校の入学式には坊主頭で現れ、目標は二百歳まで生きること。最高の主人公の登場に、目が離せない!
本屋大賞を受賞した圧巻の青春小説!
5位:ファラオの密室 / 白川尚史 (著)
数千年の時を超え、古代エジプトの熱風が吹き抜ける。歴史の闇に隠された「不可能」を解き明かす、圧倒的スケールの冒険。
紀元前1300年代後半、古代エジプト。死んでミイラにされた神官のセティは、心臓に欠けがあるため冥界の審判を受けることができない。欠けた心臓を取り戻すために地上に舞い戻ったが、期限は3日。
セティは、自分が死んだ事件を捜査しながら、密室状態のピラミッドから消失した先王のミイラの真相を追う!
4位:どうせそろそろ死ぬんだし / 香坂 鮪 (著)
寂しさも、老いも、笑い飛ばして。肩の力を抜いて「今日」を愛したくなる、大人のための軽やかな処方箋。
探偵業を営む七隈は、余命宣告された人々が集う交流会のゲストとして、助手の律と共に山奥の別荘に招かれた。
二人は交流会の参加者と食事をし、親交を深める。しかし翌朝、参加者の一人が不審な死を遂げる。
自然死か殺人か。殺人であれば、余命わずかな人間をなぜわざわざ殺したのか。七隈たちは死因の調査を始め――。
やがて明かされる驚愕の真相とは?
3位:硝子の塔の殺人 / 知念 実希人 (著)
ページをめくる手が止まらない。ミステリへの愛と憎しみを閉じ込めた、あまりにも美しく巨大な「謎の結晶」。
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、
刑事、霊能力者、小説家、料理人など、
一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、
ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、
圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
2位:BUTTER / 柚木 麻子 (著)
読み進めるほどに、欲望の香りが立ち上がる。あなたの「正しさ」を根底から揺さぶる、濃厚で残酷な傑作。
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ──。
週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳に〈あること〉を命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。
各紙誌絶賛の社会派長編。
だいだい書店大賞:一次元の挿し木 / 松下龍之介 (著)
「私」という境界線が、静かに、鮮やかに溶け出していく。2025年、最も静謐な衝撃をくれた、だいだい書店が贈る最高の一冊。
ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。大学院で遺伝学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致した。
不可解な鑑定結果から担当教授の石見崎に相談しようとするも、石見崎は何者かに殺害される。古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室からは古人骨が盗まれた。
悠は妹の生死と、古人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出し、予測もつかない大きな企みに巻き込まれていく——。
2025年、私たちは何に心を震わせたのか?【トレンド分析】
2025年の「だいだい書店ベスト12」と「大賞」を並べてみると、今の私たちが無意識に求めていた「物語のカタチ」が浮かび上がってきます。今年の読書トレンドを3つのキーワードで読み解いてみました。
1. 「日常のすぐ隣にある異界」への没入
『変な地図』や『さよならジャバウォック』、『三体』に象徴されるように、見慣れた日常がふとした瞬間に反転し、異質な世界へと繋がってしまう物語が多く読まれました。 AIやデジタル技術が生活に浸透しすぎた今、私たちは「現実の手触り」を確かめるために、あえてフィクションという名の「極上の非日常」へ逃避し、思考の冒険を楽しもうとしているのかもしれません。
2. 「老い」と「孤独」を肯定するまなざし
『どうせそろそろ死ぬんだし』や『平場の月』、『金環日蝕』が支持された背景には、超高齢化社会や個人の孤立化といった現代の課題に対し、悲観するのではなく「それもまた人生の味わい」として受け入れようとする成熟した姿勢があります。 華やかな成功譚よりも、不器用ながらも懸命に生きる人々の体温を感じられる物語が、多くの読者の救いとなりました。
3. 「ジャンルを越境する」ミステリーの進化
『硝子の塔の殺人』や『ファラオの密室』、『一次元の挿し木』など、今年のミステリーは単なる謎解きに留まらず、歴史、科学、あるいはメタフィクションといった要素を大胆に取り込んでいます。 「驚き」へのハードルが上がった現代の読者に対し、作家たちが知恵と技巧を凝らして挑んだ結果、これまでにない豊潤なエンターテインメントが数多く生まれました。
こうして振り返ると、2025年の読書トレンドは、「現実からの心地よい逃避」と「現実を生き抜くための肯定」という、二つの願いが交差していたように感じます。
世界が目まぐるしく変化し、正解が見えにくい時代だからこそ、私たちは物語という「シェルター(避難所)」の中で呼吸を整え、また明日へと向かう力を蓄えていたのかもしれません。
今回ランクインした12冊が、あなたにとっても、心の拠り所や、新しい世界への羅針盤となることを願っています。
Q&A【よくある質問】
ランキングを見て「どれから読もうかな?」と迷っている方や、自分にぴったりの一冊を探している方へ。 ブログや店頭でよくいただく質問にお答えします。
Q. 普段あまり小説を読まないのですが、初心者でも読みやすい一冊は?
A. 『成瀬は天下を取りにいく』がおすすめです。 主人公・成瀬のキャラクターがとにかく魅力的で、難しいことを考えずに楽しめます。短編連作の形式なので、読書のペースをつかみやすいのもポイント。「気づいたら読み終わっていた」という声も多い、間口の広い作品です。
Q. 週末や休日に一気読みできる、没入感の高い作品はどれですか?
A. 『硝子の塔の殺人』または『三体』はいかがでしょう。 『硝子の塔〜』はミステリ好きにはたまらない怒涛の展開が、『三体』は圧倒的なスケール感が魅力です。どちらも一度ページを開くと、現実に戻ってくるのが難しくなるほどの引力がありますので、まとまった時間を確保して飛び込むのがおすすめです。
Q. 心が疲れていて、激しい展開の本はちょっと……という時は?
A. 『平場の月』や『どうせそろそろ死ぬんだし』を手に取ってみてください。 どちらも、人生の酸いも甘いも噛み分けた大人たちの物語です。決して派手ではありませんが、じんわりと心に沁み入り、読後には温かい余韻が残ります。張り詰めた糸をふっと緩めてくれるような読書体験になるはずです。
Q. 忙しくてあまり読書の時間が取れません。隙間時間でも読める本はありますか?
A. 『変な地図』や『成瀬は天下を取りにいく』が向いています。 『変な地図』はビジュアル(図版)を見ながら謎を追っていく形式なので、短い時間でも話の筋を追いやすく、中断しても再開しやすい構成です。『成瀬〜』も一話完結の連作短編なので、移動時間や寝る前の少しの時間で一話ずつ楽しむことができます。
Q. ミステリーに興味はありますが、残酷な描写や怖い話は苦手です。
A. 『金環日蝕』や『ファラオの密室』から入ってみてはいかがでしょう。 『金環日蝕』は大学生と高校生のコンビが謎に挑む、青春小説の色彩も強い爽やかな作品です。『ファラオの密室』は古代エジプトを舞台にした冒険要素が強く、ワクワクしながら謎解きを楽しめます。逆に『BUTTER』や『さよならジャバウォック』は人間の暗部や心理的な怖さを描いているので、心の準備が必要かもしれません。
Q. 友人に本を贈りたいのですが、会話のきっかけになるような本は?
A. 『変な地図』は、読んだ後に誰かと話したくなる一冊です。 「あの間取り、どう思った?」と盛り上がれるので、本を貸し借りしたり、感想をシェアしたりするのに最適です。また、元気になってほしい相手なら、前向きなパワーに溢れた『成瀬は天下を取りにいく』が喜ばれること間違いなしです。
Q. 今回の大賞作『一次元の挿し木』は、どんな気分の時に読むのがおすすめですか?
A. 「知的好奇心を満たしたい時」におすすめです。 DNA鑑定や科学的な要素が登場しますが、難しい専門書ではありません。科学とミステリーが融合した物語を通して、「自分とは何か」「家族とは何か」という普遍的なテーマに触れることができます。静かな夜に、じっくりと思索に耽りたい時にぴったりの一冊です。
Q. 電子書籍(Kindle)でも読めますか?
A. はい、今回ご紹介した作品はすべて電子書籍化されています。 記事内のリンクからチェックできますので、スマホやタブレットで、いつでもどこでも物語の世界へ飛び込んでみてください。
2026年の物語へ向けて【まとめ】
ここまで、だいだい書店の「2025年ベスト12」と「第1回だいだい書店大賞」をご紹介してきました。
SF、ミステリー、ヒューマンドラマ……ジャンルは違えど、どの作品にも共通しているのは、「読み手の心を揺さぶり、昨日とは少し違う景色を見せてくれる力」があることです。
一冊の本との出会いは、時に人生を変えるほどの力を持っています。 もし、このリストの中であなたの琴線に触れるものがあったなら、ぜひその直感を信じてページをめくってみてください。その本はきっと、2026年を歩き出すあなたの足元を照らす、小さな灯りになってくれるはずです。
2026年も、だいだい書店は「あなたの心に寄り添う一冊」を探し続けます。
※セール・商品情報などは変更になる場合がありますので必ずご確認の上ご利用ください。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
良い本と、良い出会いを。












