
この記事では、2025年上半期(1月〜6月)に日本で実際に売れたミステリー小説ランキング12選を紹介します。書店員の売上データや主要なランキングサイトを参考にした、信頼性の高いランキングです。
2025年上半期のミステリー小説市場は、従来の本格ミステリーの人気が継続する一方で、複数の新しいトレンドが並立する「多様性の時代」を迎えています。
特に注目すべき傾向:
◆ 医療ミステリーの躍進:医療知識を背景にした謎解きが流行。『どうせそろそろ死ぬんだし』がランクインしたことで、このジャンルの潜在力が実証されました。
◆ 日常の謎系の流行:ミステリーの新しい形として「心温まるストーリー性」と「謎解きの爽快感」を両立させた『謎の香りはパン屋から』が1位を獲得。難しすぎないミステリーへの需要が高まっています。
◆ 海外翻訳ミステリーの復権:『ハウスメイド』『ぼくの家族はみんな誰かを殺してる』など、翻訳ミステリーがランキング上位に複数入賞。従来の日本作品との二極化が進み、翻訳ミステリーの存在感が増しています。
◆ 東野圭吾などベテラン作家の安定人気:『架空犯』が3位にランクイン。ミステリー市場における「確実性」の価値が相変わらず高いことが示されています。
◆ 映像化・ドラマ化の影響力:映画化やドラマ化が決定・実施された作品の原作売上が急増。映像作品を見た視聴者が原作を手にするという「相乗効果」が生まれています。
「どのミステリーを読もうか迷っている」「2025年上半期でどんなミステリーが流行ったのか知りたい」「自分好みのミステリーの選び方を知りたい」という方にとって、このランキングは最適な羅針盤となるでしょう。
新作ミステリーから安定の人気作、そして海外翻訳ミステリーまで、多種多様なジャンルが揃う2025年上半期のベストミステリー。この記事を読めば、ミステリー小説市場の全体像が見え、あなたにぴったりの「次の一冊」が見つかるはずです。
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2025年上半期ベストミステリー小説
1位:謎の香りはパン屋から / 土屋うさぎ (著)
大学一年生の市倉小春は漫画家を目指しつつ、大阪府豊中市にあるパン屋〈ノスティモ〉でアルバイトをしていた。あるとき、同じパン屋で働いている親友の由貴子に、一緒に行くはずだったライブビューイングをドタキャンされてしまう。誘ってきたのは彼女のほうなのにどうして?
疑問に思った小春は、彼女の行動を振り返り、意外な真相に辿りつく……。パン屋を舞台とした〈日常の謎〉連作ミステリー!
・ミステリーと言っても、平和で心温かくなります。 ただ、読み終えると、パンを食べたくなるのだけは、ダイエット中には、要注意!
2位:一次元の挿し木 / 松下 龍之介 (著)
ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。大学院で遺伝学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致した。
不可解な鑑定結果から担当教授の石見崎に相談しようとするも、石見崎は何者かに殺害される。
古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室からは古人骨が盗まれた。
悠は妹の生死と、古人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出し、予測もつかない大きな企みに巻き込まれていく--。
・今までに読んだことのないパターンの小説で、読み始めたらとまらなかった。一気に読んでしまった。結末も納得行くものだった。
3位:架空犯 / 東野 圭吾 (著)
『白鳥とコウモリ』の世界再び——シリーズ最新作
「まるで幽霊を追いかけているようだ」
焼け落ちた屋敷から見つかったのは、
都議会議員と元女優夫婦の遺体だった。
華やかな人生を送ってきた二人に
何が起きたのか。
「誰にでも青春があった。
被害者にも犯人にも、
そして刑事にも——。」
・面白かった! やっぱり東野圭吾は裏切らない 登場人物で大方の犯人の予想はついたが、 そういう絡みなのかーと驚かされた 一気に読めた
4位:どうせそろそろ死ぬんだし / 香坂 鮪 (著)
探偵業を営む七隈は、余命宣告された人々が集う交流会のゲストとして、助手の律と共に山奥の別荘に招かれた。
二人は交流会の参加者と食事をし、親交を深める。しかし翌朝、参加者の一人が不審な死を遂げる。
自然死か殺人か。殺人であれば、余命わずかな人間をなぜわざわざ殺したのか。七隈たちは死因の調査を始め――。
やがて明かされる驚愕の真相とは?
・見事などんでん返し
5位:ペッパーズ・ゴースト / 伊坂 幸太郎 (著)
中学の国語教師・檀(だん)は、猫を愛する奇妙な2人組の小説原稿を生徒から渡される。
さらに檀は他人の明日が少し観える力を持つことから謎の集団とも関わり始め……。作家生活20周年超の集大成。一大エンターテインメント長編!
・読んでいて続きが気になってしょうがなく、気づいたら夜中まで読んでいた。読書の面白みを改めて知った作品。伏線の回収も見事。
6位:ぼくの家族はみんな誰かを殺してる / ベンジャミン・スティーヴンソン (著)
ぼくたちカニンガム家は曰くつきの一族だ。
35年前に父が警官を殺したあの日以来、世間からは白い目で見られている。そんな家族が3年ぶりに雪山のロッジに集まることになったのだから、何も起こらないはずがない─その予感は当たり、ぼくらがロッジに到着した翌日、見知らぬ男の死体が雪山で発見された。
家族9人、それぞれが何かを隠し、怪しい動きを見せるなか、やがて第2の殺人が起こり……。
・かねがね、欧米の推理小説は、謎解きよりも小説として深化する方向に向かっている感じがしておりましたが、この著者の方みたいに、謎ときなどに重きを置く作家もいらっしゃる様で、個人的には嬉しいです。 黄金時代の本格推理小説を彷彿とさせて、素直に楽しめる作品。ぜひご一読を。
7位:六色の蛹 / 櫻田 智也 (著)
昆虫好きの心優しい青年・魞沢泉。
行く先々で事件に遭遇する彼は、謎を解き明かすとともに、事件関係者の心の痛みに寄り添うのだった……。
ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、銃撃事件の謎を探る「白が揺れた」。花屋の店主との会話から、一年前に季節外れのポインセチアを欲しがった少女の真意を読み解く「赤の追憶」。
ピアニストの遺品から、一枚だけ消えた楽譜の行方を推理する「青い音」など全六編。日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を受賞した『蝉(せみ)かえる』に続く、〈魞沢泉〉シリーズ最新作!
・魞沢はとても魅力的だ。虫の研究家で、その情熱はとどまるところを知らない。性質は純粋でまっすぐ。空気が読めないという評もあるが、そこも彼の魅力の一つだ。
8位:恋とか愛とかやさしさなら / 一穂ミチ (著)
プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。
カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。
啓久が“出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。信じるとは、許すとは、愛するとは。
・始まり方のわりには結構なだらかに日常をおくっていく二人とその周囲。だからこそリアルに感じて 最後まで面白く読めました。どうなっていくんだろう?ということよりも どう気持ちが変化していくんだろう?という読み方に近いかな。
9位:ハウスメイド / フリーダ マクファデン (著)
前科持ちのミリーが手に入れた、裕福な家庭でのハウスメイドの仕事。
だが、この家は何かがおかしい。不可解な言動を繰り返す妻ニーナと、生意気な娘セシリア。夫のアンドリューはなぜ結婚生活を続けていられるのだろうか?
ミリーは屋根裏部屋を与えられ、生活を始める。
しかし、この部屋には……。
そして、家族にまつわる真相が明かされるや、それまでに目にしたものすべてがひっくり返る。恐怖と衝撃のエンタメ小説。
・金持ちでハンサムな夫とだらしなくヒステリックな妻、外側から鍵がかかる屋根裏部屋など不穏な空気が漂う家で働く事になった主人公。 それぞれの人物の表向きの顔と裏の顔が徐々に明らかになってくる展開で引き込まれるように読めた。
10位:地雷グリコ / 青崎 有吾 (著)
ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説!
射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。
平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。
罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。
・爽やかなライアーゲームを高校生がプレイしていくような感覚で終始ワクワクしながら読めた。 登場する5つのゲームが現実の遊びをアレンジしたものなので、複雑なルールに置いていかれる感覚もなく、むしろ自分ならどうするか考えながら楽しめた。ゲームに慣れてきた後半ではストーリーで惹きつけられてしまい、2時間で一気に読んでしまった。
11位:世界でいちばん透きとおった物語2 / 杉井光 (著)
シリーズ累計50万部の超話題作。新人作家と敏腕編集によるビブリオ・ミステリ。
新人作家の藤阪燈真の元に奇妙な依頼が舞い込む。
コンビ作家・翠川双輔のプロット担当が死去したため、ミステリ専門雑誌『アメジスト』で連載中の未完の作品『殺導線の少女』の解決編を探ってほしいというものだ。
担当編集の霧子の力を借りて調べるうちに、小説に残された故人の想いが明らかになり――。
・前作は透き通ったって言葉自体に意味があってストーリーはソレに対する装飾だったが、 今作はいつもの杉井光だなって感じですね、いつもの構成で物語は進み最後も安定の展開ですね、
12位:檜垣澤家の炎上 / 永嶋恵美 (著)
横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。
当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。
商売の舵取りをする大奥様。互いに美を競い合う三姉妹。檜垣澤は女系が治めていた。そしてある夜、婿養子が不審な死を遂げる。
政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。陰謀渦巻く館でその才を開花させたかな子が辿り着いた真実とは――。
小説の醍醐味、その全てが注ぎこまれた、傑作長篇ミステリ。
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