
秋の夜風が肌にしみるころ、ふと手に取りたくなるのが――時代小説。
刀のきらめき、町のざわめき、人の情けと義理。
そこには、現代では忘れられつつある“日本人の心”が、確かに息づいています。
ひとりの武士の誇り、商人の知恵、町娘の恋心、浪人の矜持。
生きる時代は違えど、登場人物たちの喜びや悲しみは、今を生きる私たちにも響いてくるものがあります。
2025年10月、いま書店で熱く読まれている時代小説をランキングで紹介。
新たな傑作から、何度読んでも胸を打つ名作まで――。
時代を超えて語り継がれる物語の数々が、この秋も読者を魅了しています。
歴史の闇を斬り裂く筆致、人間の情を描く言葉の妙。
ページをめくるたび、あなたも“あの時代”へと誘われることでしょう。
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いま、最も読まれている“現代の名作時代小説”たちへ――
1位:志記(一) 遠い夜明け / 髙田 郁 (著)
文化元年(一八〇四年)、如月。清明の日にふたりの女児が産声を上げる。
ひとりは蔵源美津。
蔵源家は黒兼藩で代々藩医を勤める家系で、祖父の教随は秘密裡に腑分けを行い、父の恵明は藩医学校「青雲館」を担う立場であった。
今ひとりは高越暁。
備前刀を手掛ける刀鍛冶の一族で、祖母の高越剡は「女忠光」の異名を取っていた。
長じて、美津は医学、暁は鍛刀を志すことになる。
猪突猛進で焔にも似た美津、常に冷静で氷に喩えられる暁、女には困難とされる道を選んだふたりの人生が、十九の初夏、思いがけず江戸で交錯する。
志を胸に人生を切り拓いていく者たちの群像劇、いよいよ開幕。
・江戸時代に対する誠実な思いが最も伝わる作家だと思います。
2位:森羅記 一 狼煙の塵 / 北方 謙三 (著)
王座が空位のまま、モンゴル帝国は権力争いにより分断される気配に満ちていた。クビライは、祖父・チンギスの足跡を追う長い旅路の中で、様々なものを見た。人々の生活、祖父の部下たち、そして、初めての海。驚くほど静かだった。草原の先は行き止まりではなく、海があり、その海の向こうにまた国がある。モンゴル、高麗、南宋、日本。それらは海でつながり、物流、利権争いなどが日常的に行われ、莫大な富を生んでいた。
時を同じくして、日本は鎌倉時代。執権に就いた北条時頼の悲願である、水軍を持つための準備を着々と進めていた。何か大きな脅威が近づいてくる気がするのだった――。
堂々たるシリーズ第一巻。
3位:みこころ 風の市兵衛 弐 / 辻堂 魁 (著)
江戸のかくれ切支丹をほのめかす手紙を残して、三田の陰陽師うしな秋蔵が殺された。一方、近くの岡場所で下女奉公するみつぐは、道で折檻されていたのを、呉服太物所の女将・婉に救われる。
偶然にも婉の秘密を知ってしまったみつぐは、唐木市兵衛を頼る。異変を察した市兵衛が独自に探索を進めると、秋蔵殺しの復讐に燃える陰陽師一派もまた、周囲を嗅ぎ回り……。
4位:夢の途中 情け深川 恋女房 / 小杉 健治 (著)
小間物屋『足柄屋』の与四郎と小里夫婦のもとで働きながら、剣の道にもひとり励む小僧の太助。
その太助がかつて門人として師事していた剣術道場の師範にして剣豪・井上伝兵衛が何者かに殺された!
死の真相を探ろうと与四郎・小里・太助、さらには元岡っ引きの千恵蔵や旗本の勝小吉がそれぞれ動く中、見え隠れしてきたのは悪名高き鳥居耀蔵の影だった。
そして探索を通じて次第に明らかになる千恵蔵と小里の過去の因縁……愛する人のためひたむきに生きる市井の者たちの絆を描く傑作シリーズ、ここに完結!
5位:白鷺立つ / 住田 祐 (著)
玉照院の師弟は〝やんごとなき秘密〟を抱えていた――
天明飢饉の傷痕いまだ癒えぬ比叡山延暦寺に、失敗すれば死といわれる〈千日回峰行〉を成し遂げようとする二人の仏僧がいた。
歴史に名を残すための闘いは、やがて業火となり叡山を飲み込んでいく。
6位:闇中問答 / 葉室 麟 (著)
直木賞作家・葉室麟がデビュー前に書いた小説が見つかった。
織田家中の男が、信長本人も知らなかった出生の秘密に迫っていく中編小説「闇中問答」である。
大胆な発想をもとに、のびのびとした筆致で描かれており、文芸評論家の末國善己氏も、「習作のレベルを超えている」と太鼓判を押す。
この作品で著者は、信長の謎めいた出自について、乳母や家臣、一族の者らの証言をもとに明らかにしていくのだが、そこには著者の創作活動を知るうえで不可欠な要素を随所に見ることができる。
著者の信長観が垣間見えるエッセイや読物を併せ読むことで、天下人・信長を読み解ける、ファン必読の書。
7位:兄思い 風烈廻り与力・青柳剣一郎 / 小杉健治 (著)
深川万年橋の下で料理屋女中・お仲の亡骸が見つかった。
喉を斬られた姿に、将来を誓い合った行商人の政次は慟哭。だが小間物商の仲間の死を知るや、政次はお仲殺しを自供する。
経緯に不審を覚えた青柳剣一郎が竹馬の友の吟味方与力・橋尾左門らと再探索を進めると、政次が大店の木綿問屋から勘当された過去や、美しい妹の存在が浮かぶ。
与力たちの優しさが光る物語。
8位:阿片 交代寄合伊那衆異聞(5) / 佐伯 泰英 (著)
長崎で、阿片による中毒が死因と思われる丸山遊女の遺体が連続して見つかった。
座光寺藤之助は、高島玲奈、惣町乙名の椚田太郎次らの導きで、長崎でさらに大量の阿片が取引され、もたらされる可能性を知る。
薩摩藩や大坂商人らの蠢く闇の探索に追われる中、藤之助を仇と恨む姉弟が佐賀より到来。
義なき者らが、非情なる死をもたらす――!
緊迫のシリーズ第五弾。
9位:厳島 / 武内 涼 (著)
第12回野村胡堂文学賞受賞!
安芸の大名・毛利元就と西国最大の大名・大内家を取り仕切る陶晴賢の戦は、僅か四千の毛利軍が二万八千もの陶軍を打ち倒した。
人道を超えた謀を仕掛け、勝利を手にした元就と、最後まで忠義を尽くし敗れた陶軍の弘中隆兼。
劇的な結末の陰には対照的な二人の武将の壮絶なドラマがあった。
乱世を生き残るため、己の正義を信じ、戦い抜いたものたちの熱き物語。
10位:芝神明宮いすず屋茶話(三)鬼火 / 篠綾子 (著)
芝界隈が盛り上がる「だらだら祭り」の季節がやってきた。
お蝶が働く「いすず屋」をはじめ門前町の店主たちは、祭りを盛り上げる策を話し合うが、ふらりと芝に戻ってきたお蝶の幼馴染みの半七という男が、祭りに欠かせぬ生姜を意外な方法で売ることを提案する。
祭りが始まると半七の策は大当たりし、生姜は飛ぶように売れ、周囲も大喜びするが、祭りも終盤を迎える頃、芝神明宮の周囲で鬼火騒ぎが頻発する。
門前茶屋を舞台にした義理と人情あふれる時代小説、絶好調のシリーズ第三弾!
11位:奥州狼狩奉行始末 / 東 圭一 (著)
江戸時代、馬産が盛んな地域にとって、狼害は由々しき問題だった。
そのため、奥州には狼を狩る役・狼狩奉行が存在した。
その狼狩奉行に就くよう藩から命じられた、岩泉亮介。
父が三年前に非業の死を遂げ、家督を継いだ兄も病で臥せっている。
家のため、命を受けた亮介だったが、狼の群れは「黒絞り」という頭目に率いられ、かつてないほど凶悪になっているという。
だがその「黒絞り」を追う内に、父の死の真相、藩の不正にまで繋がり……。
北方謙三・今野敏・今村翔吾・角川春樹、選考委員満場一致の第十五回角川春樹小説賞受賞作。
・時代小説だけど、現代にも相通じるものがあり、考えさせられる場面もあり。命の取り合いのシーンでは、まるで映像を観ているような迫力、臨場感!最後の狼の描写では泣いてしまった。とにかく面白かった!
12位:旗本遊俠伝 / 岡本さとる (著)
旗本三百石宝城家の次男勇之助は、庶子ゆえに母と兄に疎まれ、それに反発するかのように夜な夜な盛り場に繰り出す遊興三昧の日々。
〝深川新地の勇さん〟として皆に慕われ気儘に暮らしていたが、ある日、本家の当主、宝城左衛門尉豊重から、千五百石の御家の跡継ぎにと望まれる。突然の思わぬ指名に困惑する勇之助だが、これを機に、彼の運命は大きく変わっていく──。
最強の旗本快男児の活躍を描く、痛快時代シリーズ第一弾!!
・こういう時代小説が好きです。今や作家が高齢化したり減ってきているので頑張ってもらわないと読む本が無くなってしまいます。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
良い本と、良い出会いを。


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